キイの改造・改良
2006年 10月 24日
そんな中でも今日はちょっとしたキイの改良をしました。
ヤ○ハ製バスクラリネット。この楽器の上管と下管の接合部の二つの連絡キイは本当に故障し易いです。この連絡キイの上管側のキイの裏についているコルクが剥がれると、オクターブキイの連絡が上手く切り替わらないのでオクターブキイを押した音域の音も音程もムチャクチャになります。
多くは組み立ての際に引っ掛けてしまうことによって、キイが曲がったりコルクが欠けたり剥がれたりして不具合が起きます。
まあヤ○ハに関わらず、どのメーカーもこの部分はいやなところなので各メーカーいろんな工夫をしてあります。そして数年前からこのヤ○ハ製バスクラリネットもこの部分をボールアクションに変更しました。今日はこのアクションを急なので自作することにしました。
写真の上のモノを下の様なボールがついた状態にしたいんですよ。
で、まずボール部分を制作しますね。棒からボールを削りだします。
↓
で、元のキイを切断して代わりに制作したボールがついた部分をロウ付け溶接で取り付けます。
取り付け終わったら余分な部分をヤスリで削り落として形を整えて、バフをかけてきれいにする。次に連動が上手くいくように角度やポジションを合わせていきます。
最後に元の場所に取り付けて調整すれは、出来上がりです。
こんな感じです。
これでかなり事故は減ると思いますよ。まあ国産なのでキイそのもののパーツを交換することも出来ますが、急ぐ場合は作ってしまうことも可能って事です!
この楽器はこのほかもいろいろ問題箇所があったので一緒に修理しましたが、何度もつまらない修理にお金をかけるより、しっかり改良できるところは改良してその部分の故障原因をしっかりクリアーして、その分定期的にパッドを交換したり全体の調整をしていくほうが良いかと思うんですがね。