吹奏楽と軽音楽
2011年 10月 29日
実はここ数ヶ月、感度か違う学校からもこういう依頼を受ける機会があったのですがね。
今回はジャズの名曲でサックスセクションをフィーチャーした『フォー・ブラザーズ』という曲をを吹奏楽で演奏しているのですがどうにも格好にならないので教えて欲しいというものでした。
大体どんなことになっているか想像がついたのですが、想像どうりでした。
この場合一番多い現象ははねすぎることです。
テンポがそこそこ速い曲ですが、はねすぎるため速くならない上にお祭りかランラランラとスキップをしているようになっています。
これを、そうならないようにするにはチョット大変なのですが、吹奏楽の現場ではほとんどがこのようになってしまうのですね。
もう一つはキメの部分やシンコペーションの吹き方の部分で音が残りすぎる事かな。
いいわゆる響きを残す癖というか奏法がしみこんでいるのでチョットやそっとで音が止まらないって感じでしょうか。
そして一難重要なアーティキュレーションが全然違うのでジャズの言葉にならないことかな。
この辺は仕方が無い事なのでそれらを総合してもう少し雰囲気が出るようにするというのが今回の使命ですね。
まぁ、これまで染み付いたものを変えるという事は容易ではないので一回二回ではある程度のことにしかならないと思いますが・・・。
ただ、昨今吹奏楽のレパートリーにもどんどんこの手のジャンルの曲の新しいアレンジが増えていっているようでカッコいい曲やビックバンドでも定番の曲、パップやモダンジャズ、コンテンポラリーな曲をジャズのアレンジャーが吹奏楽用にアレンジしたものがどんどん出版、レコーディングされていて、特に高校生なんかは取り上げることが多くなっているようです。(けっこうカッコいいからね)
しかしながらポップス、軽音楽系は片手間に演奏するというイメージが強いので何となく出来ればいいという流れに対して曲の進歩の方が先に行っている感が強く、教育的に全く追いつけていないという気がするのです。
結果、最終的に踊りや振り付け、衣装の奇抜さでお茶を濁すことで終わってしまうことが多くなってしまっている現状を良く見ます。
正直こんな感じの演奏をコンサートや音楽祭で観るとガッカリします。
勿論可愛いのもあるし、全否定する気はないし、まぁ、それはそれでその世界では良いのでしょうが。
そんなんじゃなくってもっとカッコいい曲なんだよー!!って言いたい時もイッパイあります。
コンクールやコンテストの曲を必死に取り組むように、もっとこういう曲にも真剣に取り組む吹奏楽部があっても良いんじゃないかなーなんて思いますよ。ホント・・・。
でも現場の現状として・・・・・難しいんだろうなぁ・・・・・。
何とかしたい。この現状・・・・・・。無理なんだろうか・・・・?