ヴィンテージサックスの変化球?
2006年 06月 05日
今日はサックスのヴィンテージ。メーカーはホルトン。ええっ??ホルトン?サックス?
普通サックスで騒がれるヴィンテージは、アメリカン・セルマー、コーン、キング、マーチン、ビュッシャーといったものなんだけど、ホルトン!トランペットやトロンボーン、ホルンなら分かるんだけどね。
実はCメロサックス(C管)では結構有名です。今はもう造ってないけどね。
で、そのホルトンのサックスです。この楽器についての資料があまりないので、分かることを解説しますね。
この楽器は1920年頃の楽器です。これより5年ほど前に造られた楽器をあのチャーリー・パーカーも吹いていた時代もありました。1940年頃はこの楽器を使用していたため初期の録音にはこの楽器の演奏が多く含まれていると思われます。
楽器の特徴としては、主管左下に小さなトーンホールがあります。 これが当時のサックス、コーンとかにも付いている通称「盲腸」と呼ばれる D-E♭トリルを小指を使わず 右手中指を上げるとココが開いてトリルが出来る機能がついている!
しかも!!トーンホールが現在の主流引き上げトーンホールではなくソルダードトーンホール(半田付音孔)なのです。 なんと贅沢!さらに、替え指キイとしてDトリルキー、G#トリルキーなども付いています。そんでもってベルの左右にトーンホールが配置されています。
1910~20年代当時の特色あるデザインで バタフライスタイルとも呼ばれています。
フロントFキイもあるんだけど、・・・・この楽器このフロントFキイが無くなっている!
えー!!もったいない・・。
左手テーブルキイはなれないと使いにくいねー。
まあそんな楽器です。 こんな話サックス吹きじゃないとチンプンカンプンだわなー。すんません・・・。
でも、とーってもいい音しますよー。音程もまずまずだし、いい感じです。今回はパッドはそのままで、全体の調整、組み直しということだったのですが、さすがにパッドは古くて(痛みは少ない)合わせ直すのが大変でしたが、なんとか完了しました。90年位前にタイムスリップしたみたいだ!音が出た時は感動だよ!大切に使ってくださいね。