キイポストの半田付けだけど・・・。
2011年 06月 21日
しかも困ったことにサックスの場合はいきなりハンダが自然劣化でポロッて取れることがあるんですよね。
こんな感じで。
じゃあ取り付ければ良いじゃん。って思うんですけどね。
これが意外と大変なんですよ。
だってバーナーで炙ってハンダを付けるわけだから、バーナーの火で他のキイについているパッドやコルクを焦がしたり燃やしたりしないために、まず周辺のキイを取り外して他に影響が出ないようにします。続いて、きれいにハンダが流れるようにするための下処理をします。
最後に、ここが一番重要なんだけど正しい場所と正しい角度で取り付けるという手順です。
で、こんな風に元に戻るのですが。
この後外したキイを取り付けます。
しかし、折角取り外したですからキイやトーンホール、周辺管体の汚れを取り、古いオイルを取り去り新しく注油、グリスアップをして取り付けるんです。
しかもただ組み立てるのではなく、やはり折角なので調整もするのですよ。
このように、キイポストが取れただけですが修理内容としては、それに付随していろいろな作業を行わなければならないのです。
なのである程度の時間もかかってしまいます。
意外と大変でしょ?(笑)
この楽器も他にもたくさんの不都合が見つかりました。
でも全て修理できたので楽器はかなり快適に吹くことが出来ます。
修理にはこういった感じで依頼箇所以外の不備も多く見つかることが多いのです。