私と同い歳の・・・
2011年 06月 07日
WARBLE NIKKAN NO3
古いニッカン(日管)の楽器です。
ある学校の生徒さんのお母さんのお母さん、つまりお祖母ちゃんが使用していた楽器ということです。
何か練習用とかになればということで学校に持ってこられたとの事です。
顧問の先生も、そのお母さんやお祖母ちゃんの折角のお気持ちを無碍にしたくないということで修理することにしました。
この楽器が製造されていたのは1963年~1964年辺りですが・・・・。
そんな時代にこんなフルートを持っていたお祖母ちゃんって、かなりのお嬢様だったのでは!?
1963年といえば・・・・・!
そう!まさに私の生まれた年!!
私と同じ年であろう48歳の(正確には6月16日まで47歳!)フルートです!!
急に愛おしくなってきた。(笑)
作りをよく見るとトーンホールにはカーリングがなく、カットしてあるだけです。
しかし、キイの作りはポイント・アームでかなりしっかり作ってあります。
その他調整ネジもなく、修理バランス調整にはそれなりのテクニックが必用です。
しかし、さすが高度成長下の日本のモノ作りです!
ハンドメイド感イッパイの楽器。
かなり堅牢に製作してあります。
素晴らしい!!
ノックピンを全部外し、さびを取り注油して組み立てる。
パッド、フェルトは全て交換。
ヘッドジョイントのコルクも交換。
ほぼオーヴァーホールです。
そして、本日めでたく数十年ぶりに、その楽器は歌声を取り戻しました。
実際、今日では数万円で安価なフルートは購入出来る時代です。
でもお祖母ちゃんが使用していたフルートが、今数十年の時を経て孫の通う学校の部活動で息を吹き返すって・・・。
なんかとってもステキでロマンチックな話じゃない?